余命10年の坂口健太郎さんの精神障害の演技に惹かれた方が多いのですが、障害者自身から見るとリアリティはそんなに感じませんでした。あんな風に見るからに具合悪そうとは見えないのが精神障害だと思うので。だから余計に判断が困難になるわけです。
個人的にいいと思ったのは生きてるだけで、愛の趣里さんの演技。あの怠け者風で、髪もボサボサと言うのは実に重症の精神障害者チックです。過眠症の症状もいい。作中では「精神障害なんて気の迷いじゃない」と言う類のことを言いますが、趣里さんは過眠症という精神障害の症状が猛烈に出ているわけでありまして。過眠症=怠け者という誤解は障害者の作業所でも差別されています。わかってないよな〜本当に。
あと南さんのもみの家で、南さんが力なく畑仕事をしているところなんかが、やる気ないと勘違いされる点で精神障害者っぽい。作品の出来はイマイチなんですが、南さんの演技は冴えに冴えてます。