スーパーロボット大戦EX インタビュー

人気シリーズが産声を上げた瞬間
―まず、このゲームをシュミレーションゲームとして作ったキッカケを教えてください。
阪田 それがウチで作ってるうちにシュミレーションゲームになってしまった(笑
―ファイアーエレブレムのようなシュミレーションRPGに近いですね。
阪田 ええ、元祖は「大戦略」ですが。多少影響はありますが、あまり気にしないで作りました。第二次からはシステムも洗練されてパイロットなどが登場し、第三次ではマルチストーリーの要素が加わりました。
―今回はなぜ”外伝”という扱いになっているのですか。その意味は?
じっぱ 第三次までで原作のファンの方の支持を得たんで、今度は他のファンにも遊んでほしかったんです。いまの子供にとってマジンガーZ、ゲッターロボというのは、ある意味で未知の存在なんですよね。で、それはオリジナル(魔装機)でも同じだ、と。そこで、難易度を下げてオリジナル系を主体にした”ロボット対戦”をつくってみたわけです。
―今回はマサキ、リューネ、シュウが主人公ですが、本来違うというわけですか?
阪田 ガンダム、マジンガーZ、ゲッターロボ、この3つが本編の主人公ですね。

やっぱり究めつけは熱血・幸運・必中!
阪田 私は自分の作ったオリジナルキャラが好きですね。第三次のころまではマサキだったんですが、EXだとサフィーネやシュウですか。ユニットならνガンダムですかね。
―サフィーネはセリフが危ないですね。
阪田 あ、あれはグラフィックじゃなく、あくまでもセリフのみですから(笑。人それぞれの受け入れかたがあると思います。
高宮 私はあくまでもマジンガーZが好きですね。世代的にはガンダムは外れてるんです。マジンガーをいかにカタくして2回行動させるか。これが私のテーマです。
―ゲーム化するときに苦労した演出シーンなどはありますか?
阪田 EXでいえば、ファンネル系ですか。あれはもっとおもしろくできると思います。シャインスパークも、もっと迫力が出せるはず。第三次でいえばコンバトラーVの超電磁竜巻から超電磁スピンへの流れも、改良の余地があると思います。いかに必殺技をかっこよく見せるかが大切ですからね。それからパイロットのセリフも、資料や声優さんのしゃべりかたなどを研究して、できるかぎり違和感のないものを目指しました。必殺技のシーンでは、特に神谷明さんのセリフに苦労しましたね。ア行の小さいカタカナを何個いれるか、かなり悩みました(笑

ラ・ギアス、秘密のトビラはなぜ開いた?
―ラ・ギアスの世界観はどこから?
阪田 多少ややこしくなるんですが、あれはもともとダンバインから来てるんですよ。本当は第二次のころもダンバインを入れたいとは考えていたんですが、調整段階で・・・・。
―NGですか。それは初耳ですね。
阪田 そこでイメージ的に近い神秘性のあるキャラとしてサイバスターを登場させました。ところで第三次でライディーンは出るし、EXでダンバインも出るので、オカルト的な設定も入れて肉付けしてみよう、となったわけです。で、そこに”地球空洞説”があった。これは昔のSF小説にはありましたが、ゲームでは扱われていないんですね。これでファンタジー的な味も出るかなと。
―他のメディアへの逆輸入などの可能性はあるんでしょうか。マサキたちを主人公にした小説、コミックが出たりとか?
じっぱ さあ、どうでしょう。話しがあれば、是非やりたいです。
阪田 サイバスターに関しては裏設定が色々あるんです。時間を逆戻って(第二次まで)そもそもの始まりはなんなのか、ということは、まだはっきりさせてないんですよ。
―マサキたち地上人が地底世界に連れてこられた経緯などですね。設定では魔装機神の4人のパイロットは日本人2人、中国人、フィンランド人となっています。シュウも日本人なのですか。
阪田 そこらへんの人物相関についてはいろいろ設定があるんですが、それをゲームに盛り込んでいくと、膨大な量になってしまう。なによりゲッターロボ、ガンダムの出番がなくなるのは困りますからね。もしかしたら次回作で少しは明らかになるかもしれません。
4次はなんだかスゴイことになりそうだ
―その次回作の構想を聞かせてください。今回のENDINGのあのメッセージは?
じっぱ いやあ。アレを出した手前、次回作はもとに戻しますよ。
―ではストーリーは第三次の続編に?
じっぱ いえ、その間にEXのストーリーが入ってる設定で進めています。世界観は、第三次までのもになるはずです。敵もDC軍ばかり出しすぎると飽きるので、ちょっと考えてます。
―(気になるなあ・・・)すると、ウェンドロなど宇宙人が再来するとか?
阪田 ええ、そのへんも出るかもしれません。次回はいままで以上の、かなり壮大なマルチストーリーにしようかなとも考えてますよ。ISSを使うかどうかは微妙なところですね。
高宮 ISSの場合、同じ章を2回進めないといけないという短所があるんですね。しかし、同じ世界、時間帯で複数の主人公たちが戦ってる雰囲気は出ていたと思います。また勧善懲悪ではなく、EXではそれぞれの立場で戦うことができたのが画期的ですよ。
―全部で5種類のエンディングが用意されていますが、真のエンディングというのはその中のどれにあたるんでしょうか?
阪田 もちろん主人公はマサキなんですが、マサキの章は難度を低く設定した初心者向けのシナリオなので、リューネか、シュウ・・・ISSを使ったリューネの章がホンモノと呼べるかもしれません
―魔装機神が4体揃うルートですね
阪田 ええ、魔装機神たちがともに戦うのはこれだけです。EXが第三次でのシュウの隠しマップをクリアしたという設定ではじまるように、次回作もリューネがマサキに出会ったのちラ・ギアスにいる、という設定でストーリーが始まると思います。
高宮 またラ・ギアスでなにかが起こる、というわけです。
じっぱ 登場ユニットも増えますよ。現在資料を集めている段階です。勿論パイロットの数もかなり多くなります。
―次回作もかなり期待してよさそうですね。今回はありがとうございました。