インタビュー(寺田貴信氏)

伝統ある「魔装機神」への愛着と意気込みを寺田氏が語る!

<待ち望んでいたリメイク>
―「魔装機神」は、以前からリメイクをしたいと仰いていましたが。
寺田 ええ、かなり前からリメイクしたかったんですが、なかなか機会に恵まれませんでした。それで結局、リメイクより先に「スパロボOG」に(「魔装機神」のキャラを)出すことになったんですが、後々で「魔装機神」を復活させることを前提にして「OG」のストーリーを作ったんです。
―ようやく機会が巡ってきたと?
寺田 そうです。「魔装機神」を復活させるなら、原作者の阪田雅彦氏やオリジナル版を作ったウィンキーソフトさんに関わってもらいたいと思い、そのチャンスをずっとうかがっていました。
―やはり「魔装機神」には、強い思い入れをお持ちなのですね。
寺田 「スパロボ」のオリジナルの展開の元祖、原点とも言える作品ですからね。「魔装機神」がなければ「OG」も存在しなかったと思います
―「OG」から入ったファンには新鮮だと思います。
寺田 そうですね。「OG」では、「魔装機神」のエピソードを前提にしてマサキやシュウを登場させているので、彼らの人間関係の原点を新しいファンの人たちに説明するという意味でも、リメイクできてよかったです。
  

<昔を知らない[OG」ファンに遊んでほしい>
―オリジナル版からグラフィックが大きく強化されていますが、他に大きく変わった点というのは?
寺田 細かいシステムを現在の「スパロボ」に準拠して改良したり、イベントをいくつか追加したりはしていますけど、基本的なシステムやシナリオは昔のままです。ゲームバランスも、あえてほとんど変えていません。あまり作り替えてしまうと、オリジナル版のファンの方に違和感を持たれてしまうと思いますし、新しいファンの人には、昔の「スパロボ」ならではのシンプルなよさを味わってもらえればと思います。
―「OG」の設定に合わせて、シナリオを修正されたりは?
寺田 多少はありますが、話の本筋にほとんど影響ないですね。設定面では、メカの設定は再構築しています。これはシナリオ的な意味ではなく、グラフィックを強化した結果、オリジナル版では見せていなかった武器やその使用方法などを、きっちり説明する必要が生じたためです。
―では最後に、楽しみにしている読者に一言、お願いします。
寺田 スーパーファミコン版をやられた方はもちろんですが、「OG」をプレイしているけど「魔装機神」は知らないという人に、ぜひプレイしていただきたいです。初期の「スパロボ」には、マサキやシュウがずっと出ていたんですが、彼らについての詳細は、長いこと語られないままだったんです。だからスーパーファミコンで「魔装機神」が出たときは、彼らの背景がようやく明らかになり、ファンの方から好評を得ました。「OG」から入った人は、今作をプレイすることで「魔装機神」の世界をより深く楽しんでもらえると思います。

「昔の『スパロボ』のシンプルな良さを味わってほしい」