ラ・ギアス ワールドアトラス(スーパーロボット大戦EX 熱血・幸運・必中ガイドより)




T 地底世界ラ・ギアスの秘密
1 地底世界ラ・ギアスとは?
 地球の地下、正確に言うなら、地球表面の裏側に広がる、伝説の地底世界。それがラ・ギアスである。太陽は常に中点に存在し、水平線や地平線は存在しない、不思議な世界・・・。
 その歴史は地上世界よりも遥かに古く、5万年前にはすでに都市文明が発生していた。その地形的な特性から、宇宙開発だけは立ち遅れているが、その他の技術に関しては、地上よりもおおむね進歩している。しかし、地上のような科学技術とは違い、ラ・ギアスの文明を支えているのは、錬金額と魔術である。
 元々ラ・ギアスでも、地上と同じような科学が発展していたが、物質的な科学文明の危険性に気付いた人々は、それを捨て、良心ある科学=錬金額と魔術を選んだのである。
 ただし、その技術はブラックボックス化され、その原理を知る者は、一部の錬金学士と呼ばれる者たちだけである。 
 全ラ・ギアスの錬金学士を統括する錬金学教会により、錬金学・魔術は厳しい管理下に置かれ、悪用した者には、厳罰が待っている。特別な場合を除き、基本的には軍事利用も禁じられていたが、争乱の続く昨今、その掟もやぶられることが多くなり、魔装機などの戦闘用機械が多数、つくられるようになった。

2 ラ・ギアスの特性
 ラ・ギアスの特性は、先にも述べた通り、地底世界というよりは、地球表面の裏側がそのまま大地となっているということである。
 我々の知る科学では、地球の中心は重金属の塊であると考えられていた。コア部が重密度の物質でなければ計算が合わないほど、地球の重力の値は強いからである。
 しかし、実際には、四次元(ないしは五次元)的に歪曲された空間、つまりラ・ギアスの広大な空間に多量の物質が存在し、そのため、地球に大きな重力を発生させていたのである。錬金学・魔術といった神秘の力が発展した背景には、このラ・ギアスの空間特性が関係しているのかもしれない。

3 ラ・ギアスの宗教
 ラ・ギアス全土において、人工的に作り上げられた宗教は、ほとんどその姿を消している。
 現在、ラ・ギアスに残っている宗教は、一種の精霊信仰のみである。つまり、自然のあらゆるものに神が宿っているとする考え方であり、その信仰ゆえに、ラ・ギアスでは自然との共存を理想とする文明が発達した。
 しかし、一部ではまだ創造神「ギゾース=グラギオス」と、破壊神「サーヴァ=ヴォルクルス」の2柱神を信仰している地域、人々もいるという。グラギオスに関してはその正体は不明ながら、ヴォルクルスは実在する存在であり、超古代の知的生命体の残留意識であろうと説が立てられている。

4 地上とラ・ギアスの関係
 地上とラ・ギアスには密接な関係が存在し、空間的に重なる場所も存在する。
 俗にバミューダトライアングルと称される海域や、小笠原沖など、原因不明の事故が多発する地点では、不定期ながら、ラ・ギアスへの道が開かれることが多い。事故の遭遇した船舶、飛行機の何割かは、ラ・ギアスに漂着していたことがわかっている。
 また、ラ・ギアスの存在自体が、人類の文明に影響を与えている。ラ・ギアスから秘かにもたらされた思想や技術が幾多の文明の礎となり、一方、ラ・ギアスを襲った災害がそのまま地上に影響し、ひとつの都市をまるごと滅ぼしてしまった例もあるという。


U 地底王国ラングラン
1 地底王国ラングラン
 ラ・ギアスの歴史とほぼ同じ、50000年の歴史を誇る王国。シュテドニアス連合・バゴニア共和国と合わせ、ラ・ギアスの3大国を形成している。
 人口は約2億2000万人。32の自治州から成り立っており、政治体制は立憲君主制。ラ・ギアスでも比類のない、錬金学の発達した国であり、その結晶ともいえる、魔装機の開発にも成功している。

2 ラングランの政治体制
 ラングランの政治体制は前記のとおり、立憲君主制。議会は元老院と庶民院の二院制である。
 元老院は世襲制、庶民院は4年に一度の選挙・推薦などで議員を選出している。法案などはまず庶民院で決議され、元老院に送られる(日本の衆議院・参議院と同じ関係)。その結果、可決された法案は、国王の許可を得て公布される。
 そのようにして決定された政策は、総督府・内務府・外務府の3つの機関からなる行政院によって施行される。
 立憲君主制ということもあり、国王には政治的権限はあまりない。議決された法案に対しての拒否権も持つが、それが発動されることは、ほとんどない。国王の主たる役割は、国が催す魔術祭儀をとり仕切ることである。そのため、王家の者は15歳の時に魔力テストを受ける義務があり、それに合格できないと、王位継承権を剥奪される。

3 ラングラン王家
 神聖ラングラン王国の象徴ともいえる家系。その歴史は常にラングランとともにあり、亡くなった前の国王アルザールの代で、287代を数える。
 その主たる役目は人々の代表となり、魔術祭儀をとし仕切ることがである。そのため、王位継承者には高い魔力が要求される。現第1王位継承者・フェイルロード王子ですら、魔力テストに失敗し、一時は王位継承権を失いかけたことすらある。

V 魔装機・そして魔装機神
1 魔装機のなりたち
 魔装機とはそもそも、ラングランを魔神が襲うという予言から、それに対抗すべく建造された汎用兵器である。
 「魔神には魔神をもってしか対抗できない」という王室アカデミーの進言から、ラングランの錬金学と魔術の総力を結集した、魔装機建造計画が開始された。
 その高い要求を満たすため、オリハルコニウム装甲・フルカネリ永久機関による動力と、極めて特殊な装備を施されているため、完成した魔装機の数は少なく、全部で16体に過ぎない(完成第1号のノルスは、後に出力不足のために正式採用を見送られた)。
 各魔装機はそれぞれ、風・炎・水・大地の精霊を契約を結んでおり、その力と知性を授けられている。

2 魔装機・各クラス
 一口に魔装機といっても、その能力や建造時の状況から、いくつかのクラスに分けられている。まず最初に完成した16体のうち、特に性能が抜きんでていた4体を、魔装機神(Aクラス魔装機)と呼ぶ。他の魔装機(Bクラス魔装機)と違い、機体自身が意志を持ち、もはやただの機械と言いきれない存在になったものたちである。
 本来は魔神と戦うために建造されたものだが、シュテドニアスとの戦いのため、機体の大量配備の必要性が生じた。そこで魔装機のひとつ、ディアブロの設計思想をいかした量産機が製作された。それがブローウェル(Cクラス魔装機)である。
 しかし、戦線拡大に従い、ブローウェルの配備すら追いつかなくなり、土木作業用の機械を改造して戦闘用に転用した、ルジャノール改(Dクラス魔装機)といった機体までが戦線に投入されるようになった。
 また最近、フェイルロード、カークスの両軍では、超魔装機というコードネームで、新たな魔装機(魔装機神?)の開発が進んでいるという噂があるが、詳細は不明である。

3 魔装機神
16体の魔装機のなかでも、特に性能が高いものを魔装機神と呼称する。その能力の高さに比例し、魔装機神は通常の魔装機以上に、操縦に大きなプラーナ(気)を必要としている。
 そのため、魔装機神のパイロットになれる者は少なく、また、魔装機神自身の意志がパイロットを選択するといわれている。
 魔装機と同じく、それぞれ四大守護精霊と契約しているが、その精霊は特に高位のものであり、魔装機神に無限の力と意志を与えている。

4 魔装機神パイロットの義務と権利
 魔装機神のパイロットは、魔装機神自身の意志で選ばれた、特殊な人々である。
 そのため、魔装機神のパイロットには、大きな特典が与えられている。自分の意志で考え、不当な命令と判断した場合、たとえそれが国王によって命じられたことでも、拒否する権限を持っているのだ。
 しかし、ラングラン、否、人々の住む世界に本当の危機が訪れた時、魔装機神のパイロットたる者、すべてを投げうって戦わなければならない、重い責任も背負わされている。これが、神に選ばれた彼らの、義務と権利である。

5 その他の魔装機
 正確には魔装機ではないが、ラングランには、他にも起動兵器が存在する。
 まず、機装兵と呼ばれる、魔術師や神官の警備をするために作られたロボット。最近は軍事目的にも転用されている。
 そして、魔術師が魔法を使う際の防御・魔力のために使われるのが、咒霊機である。機装兵と違い、咒霊機は製作に大量の賢者の石を必要とするため、その絶対数は非常に少ない。また、咒霊機を扱うことができる者も、それに比例してごく少数しかいない。

6 超魔装機
 シュテドニアス軍侵攻によって始まった戦いの末期。フェイルロード軍とカークス軍の両軍によって、それぞれ建造された究極の魔装機、デュラクシールとエウリードの2体を、その怪物的な性能ゆえ、超魔装機と呼称する。
 それぞれまったく独立して設計、建造された機体だが、地上のメカの技術を取り入れた部分など、いくつかの共通点を持つ。また、大出力を実現するために、通常の魔装機よりもふた回り以上巨大なのも、共通の特徴。

<<ラ・ギアスの主要国家>>
神聖ラングラン帝国、シュテドニアス連合、バゴニア連邦共和国、エクシール共和国、ラーダット王国、ストロハイム人民共和国、メディーナ国、エルアル王国、ザザ公国、フィラデルフィア民主共和国。
なかでもラングラン、シュテドニアス、バゴニアは強力な力を持つ大国である。

<<ラングランのミドルネーム>>
 ラングランの人々には、それぞれの職文と性別を示すミドルネームがある。王族以外であれば、15歳になると自分で職業を選択し、好きなミドルネームを名乗れるが、現在、職業選択の自由を行使する者はあまりいない。
王族:男→グラン 女→グラニア
戦士:男→ザン 女→ザニア
錬金学士:男→ラアス 女→ラスム
神官:男→ゼオ 女→ゼオラ
貴族:男→ゾラン 女→ゾラム
平民→クオ 女→クオラ

<<魔装機・各クラス>>
  ラングラン  シュテドニアス 
Aクラス魔装機
(魔装機神)
サイバスター、ガッデス、グランヴェール、ザムジード  
Bクラス魔装機  ガルガード、ラストール、ディアブロ、フェンター&、ラ・ウェンター
ギオラスト、ディンフォース、ジャオ―ム、ジェイファー、ソルガディ
ファルク、ザイン 
ギルドーラ 
Cクラス魔装機
(準魔装機) 
ブローウェル、ガディフォール  ギルドーラ改 
Dクラス魔装機
(準魔装機) 
ルジャノール改